みなさんは「俺TUEE(俺つええ!)」系のアニメはお好きでしょうか?
実は管理人はこの手のアニメが嫌いです(笑)
もう本当にビックリするほど嫌いなのですが、自分自身がなぜ俺TUEEアニメをここまで嫌うのか冷静になって分析してみました!
目次
俺TUEEアニメファンの方はご注意!
まず大前提となりますが、作品の好き嫌いなんて結局は個人の好みによります。
たまに好きな作品・食べ物・音楽等についてケンカ腰で議論をしている人達がいますが、それって、好きか嫌いかという主観的な好みがあるだけで絶対的な優劣なんて存在していませんよね?
甘党の人と辛党の人が甘口カレーと激辛カレーのどちらがうまいかでケンカしているようなもので無意味です。
ということで、この記事はあくまで管理人が作品の優劣ではなく好き嫌いを述べているだけという事をご了承下さい。
自分の好きなモノを嫌いという人間がどうしても許せない、という俺TUEEアニメファンの方は本記事を読まないようにご注意ください!
俺TUEEアニメがつまらない理由についての考察
それでは早速切り込んでいきたいと思います。
まず、私が嫌いな俺TUEEアニメの一覧をどうぞ。探せばまだたくさんありますがパッと思いついたものを並べました。
- 魔法科高校の劣等生
- 賢者の孫
- 聖剣使いの禁呪詠唱
- ありふれた職業で世界最強
- 転生したらスライムだった件(2期は好き)
- 異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術
- 盾の勇者の成り上がり
- 七星のスバル
- 異世界チート魔術師
- オーバーロード
- 痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います
- 私、能力は平均値でって言ったよね!
- 回復術師のやり直し
- 俺だけ入れる隠しダンジョン
- たとえばラストダンジョン前の村の少年が序盤の街で暮らすような物語
etc……
適当に並べただけなのになかなか多いですね。
俺TUEE考察① 全てが主人公のためだけに存在している
これらの作品は主人公が努力や苦労をする事なく次々と敵を倒し、周囲の仲間から惜しみない称賛を受けるという作品ばかりです。
世界のすべてが主人公の活躍をお膳立てするためだけの道具に過ぎず、そこには一切のリアリティが感じられません。
安っぽいおままごとをずっと見せられているみたいです。
ジブリ作品やターンエーガンダム、プラネテスのような「息づく世界のリアリティ」を感じる瞬間がありません。
俺TUEE考察② 緊迫感やカタルシスが無い
どんな敵も圧倒的な実力でさっさと倒してしまうので物語に緊迫感が出ません。
勝つための修行や努力を経て、仲間達と力を合わせ、死闘の末にようやく敵を倒すというような達成感は皆無です。ガールズアンドパンツァーや鬼滅の刃で味わえる勝利のカタルシスなどとは無縁の世界です。
勝って当たり前の敵に勝つだけの展開に楽しさは見出せません。
まだアンパンマンの顔が濡れちゃった時の方がピンチ感は強いと思います。
俺TUEE考察③ 最初から女の子の高感度MAX
登場するヒロインはほぼ物語の冒頭から主人公にメロメロになっています。
大した理由もなく即効でベタ惚れというパターンが多々あります。怪しい薬でも使っているのではないかと不安になるレベルです。
最初から攻略済みなので、女の子と仲良くなっていく過程を楽しむ事は出来ません。
リゼロのレムちゃんがあれほど可愛らしく感じるのは、主人公と仲良くなるまでの過程がしっかり描かれており、そこに辿り着くまでの苦労が我らの記憶に刻まれているからこそではないでしょうか。
紆余曲折の末、魂のこもったキャラを攻略してこそ気持ちが盛り上がるというものです。
めぞん一刻の管理人さん、シュタゲのクリス、とらドラの大河、truet earsの比呂美、星海の紋章のラフィールなど。
最初から攻略済みのキャラだったら管理人はこの子達を好きになったか疑問です。
俺TUEE考察④ 主人公は成長しない(最強なんで)
主人公は最初から最強です。
苦労も何も無いので肉体的・能力的・精神的に成長する事はありません。
主人公を持ち上げるためだけの敵はたくさん出てきますがアッサリやられます。
サイヤ人がヤムチャをどう料理するか、というのを毎週見せられます。それは楽しいのでしょうか。
ドラゴンボール、鬼滅の刀、幽遊白書、ナルト、ヒーローアカデミアなど往年のジャンプ作品の主人公。12国記の陽子。ドラえもんのためにジャイアンに立ち向かうのび太。
彼らが見せてくれた「成長に感動する」という展開は皆無です。
俺TUEE考察⑤ ストーリーもテーマも無い
ストーリーは主人公を持ち上げるためだけのオマケでテーマも何もありません。
強いて言えばテーマは「俺ツエエエエ!」ですね。
何の苦労もストレスもなくただひたすら最強完璧な主人公に自分を重ねて気持ち良い気分を味わいたい、という願望を満たすためだけの物語に思えます。
全話見終わった後に「・・・なんだったんだ」となって心に残るものはありません。
『この素晴らしい世界に祝福を!』や『慎重勇者』のようなギャグ主体のアニメだったら全然いいのですが(むしろ好きです)、かっこつけた真面目なストーリー風なのに中身が空っぽというのが生理的に受け付けられません。
俺TUEE!アニメはマイルドドラッグ?
以上のように分析してみると、俺TUEEアニメとは視聴者を無条件に気持ち良くさせるための作品なのだと再認識しました。
主人公及び視聴者がストレスを感じる要素は極限まで排除され、頭を空っぽにした状態で視聴してひたすら気持ち良い気分が味わえるようになっているのですね。
(私はイライラするだけですが)
つまり、
俺TUEE作品は現実逃避のためのマイルドドラッグなのです!
舞台がほぼ異世界になっているのも、作品の中では辛い現実を一切思い出したくないからだと思います。リアリティが無いのも意図的なのかもしれません。
平凡だった現実の自分が一度死んだ後、異世界でチート能力を得ていきなり大活躍という設定が多いのも象徴的です。
それで結局、どうしてこんなに嫌いなの?
なんだかんだ分析してきましたが、作品の向こうに甘ったれたオタクの幼児的な願望が見えるから腹が立ってしまうのだと思います。
- 何の苦労もしないでチヤホヤされたい
- 何の苦労もしないで女の子にモテたい
- 人の力で勝手に最強になりたい
- 現実逃避したい
- 努力したくない
- 挫折したくない
- 負けたくない
- 怒られたくない
- 傷つきたくない
- でもチヤホヤされたい
- でも努力や苦労はしたくない
- スカしてクールぶってカッコつけたい
- 「あれ~、僕何かやっちゃいました~?(無自覚で最強のボクすごいでちゅ)」
並べるだけでもイライラしてきますw
嫌いな俺TUEEアニメを見ていると、このような現実逃避の願望を感じて生理的な嫌悪感を覚えます。
現実から逃げるな!赤ん坊じゃねんだぞ!?
何でも人のせいにしないで、苦しんで努力して自分の力で未来を切り開けよ!?
と、いうような気持ちになって叱りたくなるんですね。
簡単にまとめますと「甘えたオタクの幼児願望が作品から滲みだして見える」というのが「俺TUEEアニメ」が嫌いな理由となります!
ただの個人の感想ですのでご了承ください。
オマケ:好きな俺TUEE作品もあります
ちなみに、主人公が異常に強いという事を「俺TUEE」と定義するなら、該当作品でも楽しい作品はたくさんあります。
- モブサイコ
- 無職転生
- アルドノア・ゼロ
- ノーゲーム・ノーライフ
- 幼女戦記
- トライガン
- EAT-MAN
- CITY HUNTER
パッと思い浮かんだ作品数点ですが、この辺りの作品は別に全然好きなんですよね。
おそらく視聴者が主人公に自分を重ねて気持ち良くなる事だけに焦点を当てていないからだと思います。
あと、ひどすぎると逆に楽しくなって見てしまうパターンもあります。
『聖剣使いの禁呪詠唱』が何もかもがひどくて、逆に毎週楽しみにしていたのは記憶に懐かしいです。今でも何かを思い出す時に1人で「思い・・・出した・・・!」と言って笑っています。
作品としては微妙ですが斜めから見ると楽しめる作品も多数ありますね。
今度、そういった作品の特集記事も書いてみたいと思います。
私も管理人さんと近しい考えの人間なので共感します。
こういう事を言うと老害扱いされるかも知れませんが
私は過程が大事だと思っています。
最終的に勝つのはどのアニメ・漫画でも同じです。
ですが、大体の場合は”成長”が見られます。
主人公や仲間が戦いや修行を通して強くなる。仲間と絆を結ぶ。
倒した敵が復活してパワーアップする。
私はこれこそが醍醐味だと思います。
最初は弱かった主人公も、回を重ねるごとに強くなっていく。
だからこそ、次回を見る時のワクワクや主人公が強敵を倒した時の感動が
あるのだと思います。長文失礼しました。